Wemake Blog

ものづくりのオンラインプラットフォームWemakeのブログです

ダンボール家具の商品名投票の当選者発表

こんにちは。

ついに発売を2月に控えたダンボール家具の商品名が決定しました!

商品名は・・・投票で一位になったDplusに決定しました。

www.wemake.jp

 

もともと投稿者のkawakekeさんがコンセプトのタイトルで投稿していただいたDplusですが、

Dplusは強化ダンボール「ハイプルエース」を使用したオープンデザインの家具です。かざるものを選び抜くことを通して自分を表現をする、自分の生活を少しづつ磨いていくための家具です。

 という思いが込められている商品名でした。

 

投票の当選者発表

この度、より多くの方に商品名投票に参加していただきたく、選ばれた商品名に投票した方の中から抽選で3名に3,000円のギフトカードをプレゼントする取り組みを行っていました。

Dplusに投票して頂いた方のWemakeユーザー名を書いた紙を使って、厳選なる抽選を行いました!

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弊社スタッフ外山が3名の神聖なるくじを引きました!

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誰の名前が書いてあるのか・・・

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オープン・・・

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kztkさん、ChikoLabさん、wkm16さんの3名にギフト券3,000円をプレゼントいたします!

投票に参加していただいたみなさん、本当にありがとうございました。

 

販売開始に向けて

2月の販売開始まで、品質テストを残すのみです。

お客様に安心してDplusを使ってもらうために、どのような環境でどれくらいの重さのものを置くことができるかのテストを行っております。

続報をお待ち下さい!

 

Wemake商品名ランキング算出アルゴリズムについて

こんにちは、Wemakeの外山です。

ダンボール家具の商品名がDplusに決まりました。おめでとうございます!

 

商品名の投票集計の目的

今日は段ボール家具の商品名投票集計に使用した新しいアルゴリズムについて書きます。過去のWemakeでは単純な投票数をもとに算出していたのですが、より効率的に算出を行うため新しいアルゴリズムを採用しました!

 

弊社の優秀なエンジニアチームより「新しいアルゴリズムは、文系出身の外山でも分かる内容でブログに書いたらいいんじゃない?」と無茶振りがありましたので、頑張って書きました。。

優秀な方は飛ばして、下部にある説明をお読みください!

 

余談ですが・・・

私ですが高校時代は部活動に打ち込んでおりましたので、「チャート式なら置きっ放ししてきた高校に まじ親に迷惑かけた本当に」状態でして、アルゴリズムと言われても唯一ある知識はこれくらいです。

www.youtube.com 

派生系でこちらも好きです。

www.youtube.com

 

ラーメンで例えると・・・

アルゴリズムは苦手ですが、ラーメンは好きなので、今回のアルゴリズムでラーメンランキングを作るにはどうすれば効率的に出来るかというふうに考えてみました。

 

目的:23区内のラーメン美味しいランキングを作りたい。

  1. 23区全店舗のラーメンを全て食べてランキングを決める。
    一人で全部のラーメン屋にいって食べてランキングを作るのは大変だ。
  2. 各区ごとのラーメンで一番美味しいラーメンを選び、その後決勝戦やってランキングを決める。
    各区毎に別れてるものの未だに数が多く大変だ。
  3. お昼ご飯と夜ご飯で食べるラーメンのどちらが美味しいかを毎日選んでいき、最終的にラーメンランキングを作る。
    1日2回であれば少し楽かも。でも一人で全部はきついなー。
  4. 友人の山田くんと大川くんにもお昼ご飯と夜ご飯にラーメンを食べてもらい、食べたラーメンのどちらが美味しいか選んでもらう。

    3人で分担すれば負担が軽くてスピードもアップしそう。

  5. さらに効率的にするために、Wemakeスタッフ全員で朝ごはん/お昼ご飯/夜ご飯でラーメンを食べてどれが一番美味しかったかを選ぶことにする。

    Wemake スタッフ総動員でしかも朝昼晩の3回でやればすぐに終わりそう!

  6. Massey手法 Colly手法にて集計を行う。*以下参照 ( ´ ▽ ` )ノ

注意事項:

コッテリ豚骨ラーメン、あっさり醤油ラーメン、味噌コーンバターラーメン、から選ぶと、迷いが生じることがある。迷った末にあっさり醤油ラーメンを選んだ場合、コッテリ豚骨ラーメンよりあっさり醤油ラーメンが好きで、かつ味噌コーンバターラーメンよりあっさり醤油ラーメンが好き、というふうに考えることができる。しかし、3つのラーメンを比較した時に発生する様々な思い(コッテリ/味噌コーンが並ぶとあっさりを選びたくなるetc)がある可能性もあるので、注意が必要。

 

本当に美味しいラーメンとランキングが知りたい方は以下参照。

殿堂ラーメン店|石神秀幸オフィシャルブログ 「ラーメン王石神秀幸 神の舌を持つ男」 powered by アメブロ

 

技術的な視点での説明

以下弊社の優秀なスーパーエンジニアが書いた説明です。ご参照ください! 

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アウトドアでの課題列挙

アウドドアでの課題をまとめました。
投稿コンセプトの発案にご活用ください!

 Wetalk内でのユーザーレビュー

・携帯性は抜群ですが、普段常にカメラを外に出しているので、出したりしまったりが少し面倒。
・風が結構強いと置いたらグラグラして転がりそう。
・水平がとりにくい。
・登山中にいちいちスマホと同期させるのが大変
・スタンバイ状態で持ち歩いていると、どうかした拍子に本体側のレンズが飛び出てきてしまう
・撮りたい時に時間がかかる
・通信エラーがでる
・撮影後のプレビューの設定が分からない
・セットした時にスマホ(モニター)が、斜めになるのが、慣れないなくて被写体に合わせにくい
・起動に時間がかかってしまう
・両手がふさがってしまう
・アウトドアなのに防水機能がない
・土などで汚れるのが気になる
・登山中両手や片手が使えなくなると不便
・山での携帯電池の減りはかなり早い
・山のなかは基本的に暗いので写りが悪いこともある
・レンズ交換を手早くしたい。
・レンズを落とさないようにしたい
・レンズキャップをなくさないようにしたい
スマホに頼らず、光学ビューファインダでサッと撮りたい。
オートフォーカスするポイントが分からないからマニュアルフォーカスしたい。
・ 落とさないようにしたい。
・落としても大丈夫なようにしたい。
・防水・防滴・防塵にしたい。
・なるべくバッテリーを長持ちさせたい。
・カメラは常に身に着けて、スマホだけサッと取り出してパッととりたい。
・休憩になったら勝手に風景を撮っておいて欲しい。
・三脚で撮るときなど、岩場など不安定な場所に置いてもちゃんと撮れるようにして欲しい。
・斜めにおいても水平な写真を撮って欲しい。

 

 

 アイデアソンなどで抽出された課題のマインドマップ

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YAMAPユーザーの方へのアンケート調査

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OLYMPUS AIR アプリ一覧

オリンパスAIRのアプリ一覧をご紹介します。

アプリとの組み合わせで新しい撮影体験を実現できる可能性もありますので、

ぜひご参考にしてください!!

 

アプリ名 特徴 リンク
Selfiegenicam ■お気に入りのカメラアングルを登録
■カメラアングル一致で自動撮影
■笑顔認識で自動撮影
https://appsto.re/jp/_uRF6.i
AIR Downloader ■カメラから画像をダウンロードするダウンローダ
■前回ダウンロードしなかったファイルだけをダウンロードする差分ダウンロードが可能
https://appsto.re/jp/4YZT6.i
Dual Camera iPhoneカメラとOPCを同じ画面で比較しながら撮影可能 https://appsto.re/jp/jNTH6.i
PLAY OPC SDKの全機能を設定して試せる万能型ユーティリティー https://appsto.re/jp/sWfK7.i
AirRecipe ■様々な撮影の仕方をレシピとして紹介し、そのレシピ通りの撮影ができる設定でカメラが起動する https://appsto.re/jp/hUqk8.i
AirHanabi ■打ち上げ花火撮影アプリ
■単発花火とスターマイン(連射連続花火)を簡単にきれいに撮影できる
https://appsto.re/i6S88ww
AirT-Lapse ■タイムラプス撮影と動画合成 https://appsto.re/i6SH5xV
AirLiveView ■カメラのライブビュー画像を表示するだけのアプリ https://appsto.re/i6LQ5Pd
AirLatestViewer ■撮影した最新の画像をクイックに再生する https://appsto.re/i6LQ5PP
DIY CAMERA KIT FOR OLYMPUS AIR DIYカメラキット(段ボール組み立て式のAIR向けケース)向けの撮影・再生アプリ
DIYカメラキットがなくても使用可能
https://appsto.re/i6Ly5nN
AIR FLOW for OLYMPUS OPC ■だれでも簡単にいろいろな撮影方法をプログラムできる
■プログラムは撮影のきっかけ、撮影の回数、写真の保存先の3つのブロックを選択するだけ
https://appsto.re/i6SJ99T
HDR for OLYMPUS AIR ■AEブラケット撮影、インターバル撮影が可能
HDR画像の合成は行わない
https://appsto.re/i6SJ7cN
アストロトーイ
星座早見盤合体型カメラ
■星座撮影アプリ
■カメラを起動すると、GPSやコンパスと連動し、利用者の現在地、時間帯で観測可能な星座が、ライブビューに現れる
■早見盤上の星座には、方角と高度を表示
■ライブビューを見ながら、撮影したい星座の方角と高度にiPhoneを合わせると、その星座がライブビューの中央付近に映る
https://appsto.re/i6SB4fV
BitAlbum* ■アルバム共有サービスBitAlbum*のクライアントアプリ
AIRでの撮影に対応
https://appsto.re/i6SG3kt
AirHDR ■露出設定とブラケット設定を行い撮影
■撮影後はHDR 写真を編集・作成
https://appsto.re/i6SR4Gf

FOLDING Furniture 商品化プロジェクト

FOLDING Furnitureは、投稿時から試作品があり、ユーザー検証が進められてきました。そこから得られたフィードバックを元に改良を行い、改善の方針が固まってきました。

量産をするにあたり、実際に加工してくれる木工所さん、ベルトを塗ってくれる縫製さん、そして組立てくれる業者さんを探す必要があります。

持ち込んで相談するときに詳しい情報が必要ですので、固まってきた仕様を言語化・数値化します。

 

コンセプト詳細

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分類:折りたたみ式飾り棚(仮)
 
◆板部分
・素材:シナベニヤ
・サイズ:組立時
展開時    220mm x 730mm x 340mm
折りたたみ時 220mm x 945mm x 25mm
・サイズ:パーツごと
a 220mm x 600mm
b 220mm x 345mm
c 220mm x 585mm
・加工
端部を30mm、厚みt1.2mmの段差を設けてベルトのかけ部とする。

板イメージ図
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板端部の画像f:id:wemake:20160115154825j:plain

 

板図面f:id:wemake:20160115154630j:plain

 


◆ベルト
素材:ポリエステル
形・サイズ:30mm x 9,900mm
織り方:シート織り
板と板の間でベルト同士を縫い付け、ベルトの摩擦と張力によって板とベルトを固定する。接着・鋲などの追加の加工をしない方針

◆板にベルトをかけるf:id:wemake:20160115160008j:plain

 

 

仕様変更・更新などがあったら、この投稿を編集して、コメントに履歴を残すようにしていきます。

議論はWemake上のイシューで行います。 
FOLDING Furnitureのイシューはこちら

 

OLYMPUS AIRプロジェクトの豪華賞品リスト

Wemakeでは、2016/2/7までOLYMPUS AIRのアウトドア向けカメラアクセサリーを募集している「アウトドアでの新しい撮影体験を実現する、OLYMPUS AIRアクセサリー」を開催しています。

このプロジェクトで受賞した方には、「コンセプトの商品化検討」「OLYMPUS AIR A01 14-42mmEZレンズキット」に加えまして以下のリストの中から、お好きな1点を贈呈致します。(最優秀賞受賞者には2点贈呈)ぜひこの機会に商品化と豪華賞品をダブルで狙ってみてはどうでしょうか?

 

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OLYMPUS AIRプロジェクトの賞品リスト

M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO | M.ZUIKO PRO | オリンパス

 

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO | M.ZUIKO PRO | オリンパス

 

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO | M.ZUIKO PRO | オリンパス

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M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO | M.ZUIKO PRO | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0|オリンパス | M.ZUIKO PREMIUM | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8|オリンパス | M.ZUIKO | オリンパス

 

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8|オリンパス | M.ZUIKO PREMIUM | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 | M.ZUIKO PREMIUM | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro|オリンパス | M.ZUIKO PREMIUM | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 | M.ZUIKO PREMIUM | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6 | M.ZUIKO | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm f3.5-6.3 EZ | M.ZUIKO | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ | M.ZUIKO | オリンパス

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交換レンズM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II R | M.ZUIKO | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II | M.ZUIKO | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6 II | M.ZUIKO | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8|オリンパス | M.ZUIKO | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R|オリンパス | M.ZUIKO | オリンパス

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交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II | M.ZUIKO | オリンパス

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テレコンバーター M.ZUIKO DIGITAL 1.4x Teleconverter MC-14 | 関連アクセサリー | オリンパス

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フィッシュアイコンバーター FCON-P01 | Converter | オリンパス

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交換レンズ ワイドコンバーター WCON-P01 | Converter | オリンパス

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交換レンズ マクロコンバーター MCON-P02 | Converter | オリンパス

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マクロコンバーターMCON-P01

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交換レンズ フィッシュアイボディーキャップレンズ BCL-0980(9mm F8.0 Fisheye) | 関連アクセサリー | オリンパス

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デジタル一眼カメラアクセサリー ボディーキャップレンズ BCL-1580 (15mm F8) | 関連アクセサリー | オリンパス

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交換レンズ OMアダプター MF-2 | 関連アクセサリー | オリンパス

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ファインダー関連|アクセサリー|ミラーレス一眼 OM-D/PEN||光学ビューファインダー VF-1(カラーバリエーション無し)|オンラインショップ|オリンパス

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ファインダー関連|アクセサリー|ミラーレス一眼 OM-D/PEN||外付けドットサイト照準器 EE-1(カラーバリエーション無し)|オンラインショップ|オリンパス

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Wemakeプロジェクト「アウトドアでの新しい撮影体験を実現する、OLYMPUS AIRアクセサリー」への参加はこちらから。

www.wemake.jp

【データで見る】米Quirkyが倒産した理由

新年明けましておめでとうございます。

Wemakeスタッフの外山です。

 

新年1発目のブログは、【データで見る】米Quirkyが倒産した理由、です。

今更感が否めないですが、「Quirkyの倒産の要因はどこだったのか」ということについて、データを踏まえつつしっかりと分析したいと思います。

 はじめに

Quirkyと創業者Ben Kaufmanについて知りたい方におすすめは以下です。

全編英語字幕なしですが、ぼくはBen Kaufmanのこのプレゼンが一番好きです。

特に動画9:00前後のところで、Ben Kaufmanが、最初に発明したI podアクセサリーをつけている女の子を偶然NYの地下鉄で見かけた時の喜びが忘れられない、と語るシーンは必見です。すべての発明のアイデアを持っているが実現できていない人のために、地下鉄で得たあの喜びを体験してもらえるようQuirkyを立ち上げた、と話すBen Kaufmanはかっこいいです。(彼が、Andreessen Horowitzをはじめ、多くの著名な投資家を巻き込むことができたのは、この原体験に基づく圧倒的な説得力だと感じます

livestream.com

 

ちなみにですが、僕はBen Kaufmanが好きで、いかにBen Kaufmanが素晴らしいかについてのブログも後日書こうと思っています。彼のコミュニティに対する愛情と一貫したビジョンは素晴らしいです。あの屈託のない笑顔とお茶目っぷりも。ちょいとやんちゃすぎる部分もありますが。。

 

 要旨

本題に入ります。Quirkyが倒産した理由は以下だと考えます。

"Make Invention Accessible"をビジョンとするQuirkyが、利益や品質よりも発明点数を優先していたこと。

 

多種多様な発明をいかに早く多く製品化するかを追い続けた結果、

1) 高く作って、安く売らざるを得なかった

2) 製品化された各発明品の改善や向上よりも、新しい発明の推進を優先した

3) 大規模な資金調達により、利益ではなく多種多様な(複雑な)発明を製品化する傾向が強まった

ことが原因と考えます。

 

 

1) 高く作って、安く売らざるを得なかった

Quirkyは大量の商品ラインナップを展開していたことにより、高く作って、安く売らざるを得なかったといえます。各製品毎のボリュームが少ないため、サプライヤーとの交渉が難航し、仕入れコストが高くなりました。また多岐に渡る製品を手がけたため、ブランド力が乏しく小売で販売できない/もし販売できたとしても非常に薄利となりました。

Benは2015年2月のTown Meetingで、どのカテゴリーでもスケールする製品を作ることができなかった事が資金難に陥った理由と説明します。

2015/02のtownmeetingでの資料

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例1 : FREEWHEELは、プロダクトしての価値は大きかったが、Quikryのおもちゃ業界でのブランド/販売網がなく、ほとんど販売できなかった。

 

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例2:SHEATH 数量が少ないため仕入れが高くなり、ブランド力が低く売値が低くなる。文具メーカーのコスト競争力や商品力に対して優位性を示す事ができず、Quikryは$10高いにも関わらず-5%のGrowth Margin (他社は+35%の黒字)

 

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例3:BEAT BOOSTER $388,648投資するも、売れたのは28台のみ。他社のブランドに対しての優位性を証明できず、店頭で同列に並ぶオーディオメーカーに負けてしまう。

 

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2) 各発明品の品質を上げるよりも、新しい発明品の製品化に注力してしまった

Ben Kaufmanにとって、最大の関心はスケール(収益性)よりもどれだけの多くの人々の発明を世の中に届けるか、でした。

Ben Kaufmanは201502のtown meetingで、「なぜQuirkyが1カテゴリーに絞らないのか」とQuikryスタッフに質問しました。「1カテゴリーに絞ると、スケールしないから」と答えたスタッフに対し、「君の答えは最悪だ。1カテゴリーに絞った方がスケールするにきまっている。Quirkyが1カテゴリーに絞らないのは、その方法だと"Make Invention Accessible"できないからだ。」とかなり強い口調で言い放ちます。

 これは"Make Invention Accessible"というQuirkyのビジョンから考えても極めて妥当な結論です。ただ一方で、リリースした後の発明に関してのフォローアップが不十分だったことも指摘されます。一度世の中に届けた発明品をより良いモノにして拡販するよりも、まだ世の中に出ていない発明品をいかに世の中に届けることができるか、に注力したことが倒産の要因と言えます。

実際にQuirkyのエアコンを使用していたBen Einsteinは、製品に不具合はあるもののアイデア自体は大変気に入って、改良版が出ることを期待していました。だがQuirkyは次なる発明(コーヒーメーカーやペットエサやり機)などに注力し、改良版は二の次としていたことを指摘しています。

observer.com

 

またビジネスインサイダーのインタビューによると、“Ben didn’t want to pay attention to any product development fundamentals,” “There was a lot of stuff that I designed at Quirky that I would never put in my portfolio,”

などといったQuirkyスタッフの声も上がっており、Quirkyは収益性や品質よりも発明の製品化をトッププライオリティで行っていたことが伺えます。

 

新しい発明と製品ラインナップの推移

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投稿される新しい発明の推移

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Quikry 2015/02 townmeeting資料より抜粋

 

3) 大規模な資金調達により、利益ではなく多種多様な(複雑な)発明を製品化する傾向が強まった

QuirkyはシリーズCでの大幅な資金調達により、収益性や品質を従来ほどシビアに考える必要がなくなり、"make invention accessible"というビジョンを実現するため、発明点数を強引に追いかけることとなりました。

Quirkyの商品開発計画が大きく変化したのは2012年と考えます。 この年にQuikryはシリーズCでのAndreessen Horowitzらから$68Mの資金調達を行います。

 

Quirkyの資金調達の経緯  Quirky | CrunchBase

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以下ビジネスインサイダーの記事によると、シリーズCの調達後、Ben Kaufmanは週に3つのプロダクトのリリースを推進します。一方Quirkyスタッフのエンジニアやデザイナーからは品質などの面でスケジュールに無理があることを指摘されることもあったようですが、スピードを重視して走り続けました。

www.businessinsider.com

 

Quirkyの創業期などは、複雑な構造のものではなく、$5,000前後でも開発できるシンプルな発明も多く存在していました。大幅な資金調達が行わらず、限られたリソースで"Make Invention Accessible"のビジョンを追いかけていれば、もう少し違った未来があったかもしれません。

 

vimeo.com

 

 

vimeo.com

おわりに

 僕はQuirkyのビジョンは崇高で素晴らしいと思っております。実際にPivot Powerをはじめ、数多くの発明品を世の中に届け、新しいモノづくりのカタチを実践しました。ユーザーが欲しいモノを世界中の人々と一緒に創る、そんなワクワクするモノづくりの可能性を見せてくれたQuirky。

一方ビジョンを達成するアプローチの部分で課題があったことも事実で、巨額の投資が水の泡になる結果となりました。"Why"の部分ではなく、"How"の部分に大きなミスがありました。

Quirkyは資金難に陥った2015年2月以降をQuirky2.0とし、複数メーカーとのパートナーシップを結びます。開発リスク軽減やブランド力強化という意味では非常に有効なPivotですが、一方メーカーによる承認のプロセスが入るため各アイデアの製品化スピードは大きく減速します。スピーディーな製品開発はQuirkyの最大の強みであり、同時に最大の弱みでもありました。Quirkyの夢は潰えましたが、Ben Kaufmanのチャレンジはまだ続くと思います。次回は Ben Kaufmanの優れたCommunity Management能力に迫ります。

 

www.youtube.com

 

Meet Ben Kaufman, founder of Quirky, also known as the world's LEAST important CEO. At Quirky, our products are invented by real people who submit ideas to our website. Whether our CEO makes it or not, Quirky will continue to invent incredible new things.