未来のコミュニケーションを発想するワークショップ参加レポート
12/20(日)、12/21(月)の2日間でワークショップ「2025年のコミュニケーションをデザインするアイデアワークショップ」が開催されました。
このワークショップは富士ゼロックス主催のWemakeプロジェクト「価値あるコミュニケーションを実現する近未来のソリューション」の一環で、グループワークを通して"未来の価値あるコミュニケーション"を発想するものでした。
本記事はそのレポートになります。
▲会場は六本木にある富士ゼロックスフューチャーセンター
ファシリテーターの島田拓弥氏は、富士ゼロックスでソリューションの企画やサポートを担当する傍ら、
オープンイノベーションを活用した新規ビジネス企画にも取り組んでおられます。上級BBQインストラクターといった一面もあり、ぜひ一緒にBBQをやってみたいです。
▲ファシリテーターの島田さん
当日は約50人の「コミュニケーション」や「富士ゼロックス」、「共創」に興味を持った方が集まり、富士ゼロックスの開発職や営業職の方などを交えてアイデアソンを行いました。アイデア出しとブレストを短時間で行い、ものすごい勢いでアイデアが生まれていました。
アイデアソンとは
IdeaとMarathonを合わせた造語で、設定されたテーマに合わせてアイデアを出し合い、最終的にはそれをまとめていく形式のワークショップです。
富士ゼロックスとWemakeでやろうとしていること
Wemakeプロジェクト「価値あるコミュニケーションを実現する近未来のソリューション」を通して、ユーザー視点の提案を、富士ゼロックスとWemakeが手を取り本気で事業化につなげていく取り組みです。
今回のワークショップの内容
今回のアイデア発想プロセス
1. 1人ブレスト
まずは、今回のテーマ「2025年に思わず体験したくなるコミュニケーション」に対して「何と」「どんな環境で」「どんな風に」コミュニケーションしたいかを列挙し、ストーリー化していきました。
例えば筆者は「ローカルなお店と」「外で」「適切なタイミングで」コミュニケーションしたいとして、
休日に散歩しているときに「近くのパン屋さんで焼きたてのクロワッサンが棚に並んだよ」とか「今あそこの映画館にいけばスターウォーズが見れるよ」みたいな情報を知ることができると、今まで行ったことのないお店や商品との新しい出会いが生まれるのではないでしょうか。
というようなストーリーを描きました。
▲要素を組み合わせてストーリーにする
▲みんな真剣な顔で取り組んでいます
2. 5分×5回のペアブレスト
1人で作ったストーリーを2人組で話し合い、さらに新しい視点やストーリーを獲得していきます。このペアブレストでは参加者全員で大きな輪をつくって行うので、隣のブレストの声が丸聞こえです。なので、大きな声で話さないと相手に伝わりません。また何度も自分の口からアイデアを話すことで、より伝わりやすいストーリーへと進化していきます。
1つ前のペアブレストで出たアイデアをストーリーに付け加えて話したり、話している途中の相手の質問からアイデアの方向性が大きく変わったり・・・たった5分のブレストの間に目まぐるしくアイデアのブラッシュアップが行われていました。
▲和気あいあいとした雰囲気でとても盛り上がっていました
▲アイデアの説明はとても楽しそうです
3. アイデアスケッチにみんなで投票
ペアブレストで拡げたアイデアをA4のシートに記入していきます。相手からもらった意見や話しているうちに浮かんだアイデアもどんどん書き込んでいきます。
アイデアを紙に書いたらテーブルの上に並べて、気になるアイデアに投票を行いました。イチオシのアイデアには票が集まらないのに、最後に出したぽっとでのアイデアが意外に票を集めた、なんてこともあるのが不思議なところです。ファシリテーターの島田さん曰く、「たくさんアイデアを出せば出すほどよいアイデアが出せるので、後半に出したアイデアの方がいいアイデアになりやすい」らしいです。
この日は投票で12票以上を集めたアイデアをピックアップする流れでしたが、筆者の考えたアイデアは、4票と10票、、、まだまだアイデア出しが足りていないようです。
▲他の人のアイデアに興味深々
▲気に入ったアイデアに星をつけて投票
4. チームを作って発展ブレスト
たくさんの票を集めたアイデアをピックアップし、アイデアに共感する人を集めてチームを作ります。
チームができたら実現しようとしているコミュニケーションが「どうして必要なのか」「どうやって実現するのか」「どうすると面白くなるのか」などの視点で、元のアイデアを発展させつつ、収束させていきます。
アイデアを拡げるのはそこまで難しくないのですが、実際にどういうアウトプットに落としこむかを考えて収束させていくのがなかなか難しいものでした。すべてのアイデアを盛り込むと何も伝わらないものになってしまいます。うまく核となるアイデアをより輝かせるようなアイデアを選び抜き、なんとか短い制限時間の中でまとめきることができました。
▲つくったチームでアイデアを発展中
▲最後にチームごとにブラッシュアップしたアイデアを発表しました
まとめ
普段の仕事の中で「アイデアを出す」と言いつつ、各自の意見を言うだけで、あまり発展的な時間にならずに終わってしまうことが多くありませんか?
「5分のペアブレスト」を繰り返したり、「20分に絞って発展ブレスト」をしたりとアイデアへのフィードバックとその改善を何度もこなすことで、短時間で「自分がほしいアイデア」から「みんながほしいアイデア」へと進化させることができる可能性を感じました。
今回のワークショップは短時間で行ったため、富士ゼロックスにおける事業性がつめきれていない点など、まだまだ改善の余地を残していますが、その一方で今までにない切り口のアイデアも多く生まれました。今後はWemake上でのコミュニケーションでさらなるコンセプトのブラッシュアップを行い「価値あるコミュニケーションを実現する近未来のソリューション」の素敵なコンセプトとして提案されることを楽しみにしています。